スキンケア

妊娠を考えたら始めたい「葉酸習慣」―肌や体に優しい準備を

妊娠を希望している方、または近い将来を見据えている方にとって、「葉酸」は見逃せない栄養素のひとつです。
赤ちゃんの健やかな成長を支えるだけでなく、妊娠を迎える女性自身の体にも嬉しい影響をもたらします。

今回は、皮膚科・美容医療クリニックの視点から、葉酸の基礎知識と妊娠前から摂る意義についてご紹介します。

妊活と葉酸の関係 ― 今から始める肌と体のベースづくり

葉酸は、ビタミンB群の一種で、細胞分裂やDNA合成に関わる栄養素です。妊娠初期の段階で赤ちゃんの神経管が形成される際、十分な葉酸が体内にあることが重要とされています。

神経管閉鎖障害(無脳症・二分脊椎など)のリスクを減らすため、厚生労働省では妊娠を希望する女性に対し、妊娠の1ヶ月以上前から1日400μgの葉酸摂取を推奨しています。

食事だけでは難しい? 葉酸を効率的に摂る方法

葉酸は、ほうれん草やブロッコリー、いちごなどに多く含まれていますが、水溶性で熱に弱い性質のため、日常の食事だけでは必要量に達しないことも。

そのため、「モノグルタミン酸型葉酸」を含んだサプリメントの活用が、効率的な補給方法として注目されています。
最近では、葉酸に加え、ビタミンB12・鉄・カルシウムなど、妊活〜妊娠中に必要な栄養素をバランス良く配合したマルチ栄養サプリ
も多く販売されています。

葉酸には2種類あり、吸収率が異なります

  • 天然葉酸(ポリグルタミン酸型)
     緑黄色野菜や豆類などに含まれ、吸収率は約50%。
     加熱で壊れやすく、食事だけで必要量を補うのは難しいとされています。

  • 合成葉酸(モノグルタミン酸型)
     サプリメントなどに含まれ、吸収率は約85%。
     効率よく葉酸を補えるため、妊娠を考える女性にはおすすめですが、過剰摂取に注意が必要です。

項目 天然葉酸(ポリグルタミン酸型葉酸) 合成葉酸(モノグルタミン酸型葉酸)
主な含有食品 緑黄色野菜、豆類、果物 サプリメント、強化食品
多く含まれている食品 ・ほうれん草 ・ブロッコリー ・鶏レバー ・枝豆 ・焼きのり ・納豆 サプリメント
吸収率 低い(調理により破壊されやすい) 高い
利用の前の変換 必要 不要
過剰摂取のリスク 低い 高い(医師の指導が必要)
体内での利用率 約50% 約85%

引用:【医師監修】妊活におすすめの葉酸サプリは?葉酸量や栄養成分を比較

肌にも嬉しい! 葉酸がもたらす美容面でのメリット

葉酸は新陳代謝や血流にも関与しており、肌のターンオーバーの正常化冷えの改善にも役立つ可能性があります。
美容医療の現場でも、肌トラブルに悩む方が食生活を見直す中で、葉酸などのビタミンB群を意識するケースが増えています。

妊活=健康な肌と体の土台づくりと考えれば、美容面でも葉酸は見逃せない存在と言えるでしょう。

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